医薬品を人間が摂取し、その後に排出した際に、河川へ医薬品の成分が混入するという「見えない汚染」という問題があるのだそうです。いままで、なかなか検出できなったのでわからなかった問題のようです。
淀川水系の“見えない汚染” 対策後手 http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/environment/268921/
なぜ人に感染して体内で殺されてしまうウイルスが「タミフル耐性」を獲得できるのかと疑問に思っていたのですが、人間から排出されるタミフルが、川に戻り、それを鳥が摂取し、そこで耐性を獲得してまた人間に感染する、ということがあるようです。相手に手の内をばらしていたのは、タミフルを摂取していた人間そのものだったということです。
当社は水質分析などのことに知恵がありませんので、水質のことはこれ以上わからないのですが、こういった「気付かないままに不利になっていることがら」というのはほかにもあるように思います。多くの場面では、それらは「だれかがちゃんとじょうずにやってくれている」ということなのですが、そこから漏れている「見えない危険」もありそうです。
たとえば、谷埋め盛土の地震時滑動崩落も、盛土というなんのへんてつもない土構造物が地震時に浮きあがって船のように動くだなんて、誰も想像していなかったわけです。また、擁壁の設計では多くの場合水圧がないもの(水抜き孔で排水・除圧されている前提)としていますが、竣工後時間が経過すると水抜きが効かなくなり、水圧が作用して変形する場合があることも「見えない危険」のひとつでしょう。さらに道路法面では、きれいに小段排水、縦排水を整備してつくられますが、緑化工からの枝葉が水路に詰まる場合が多いようです。そうなると、法面全体から水を集めてきて一か所に集中的に吐き出す、ということになりますからかえってリスクが高まることがあります。
そういった「見えない危険」を見えるようにして、それに対して適切な対策が行えるようになるということが、シビルエンジニアリングの役割なのでしょう。 |
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