2004年台風禍でも崩壊しなかった排水補強パイプ打設切土法面(2004.11.23)

打設箇所は大丈夫! 無打設箇所は。。。 (写真提供は、大洲市役所の村上さんです)

台風に伴う豪雨で崩壊したのは、無対策の箇所で、排水補強パイプ打設箇所では崩壊・変状は発生しませんでした。

地質は、片岩の風化帯で、岩塊が残っている箇所があるため、打撃圧入で所定深度まで挿入できないケースもあったようです(長く残っているパイプが写っています)。
 
崩壊部と無崩壊部の境界は、まさに排水補強パイプの打設境界と一致しています。
排水補強パイプの排水状況
パイプ打設後、とうとうと流れる排水

排水補強パイプは、高耐食性メッキZAMで防錆された鋼材を地中に打設挿入することにより地盤の補強と、地下水排除を同時に行う工法です。
 切土法面(強風化結晶片岩)にも打設可能
排水補強パイプは、N値20以下程度の盛土に施工することが多いのですが、強風化岩にも打設可能です。

ただし、岩塊に当たった場合にはそれ以上打撃挿入できなくなる場合があります。

岩塊が増えると地盤状態は良好になる場合が多いので、そこで打ち止めにして切断します。
排水補強パイプが台風による豪雨で画期的に機能した現場例(2004年の台風豪雨)
偶然、排水補強パイプを打設した区間と、打設していない区間が両方存在する法面がありました。打設してある箇所は、当然地盤状態が打設していない箇所よりも相対的に悪かったので施工されたわけです。
排水補強パイプの配置例 (2〜4m2に1本の割合が普通です)
排水補強パイプの配置

2〜4m2に1本の割合が標準。標準品は、L=3.6m。1.8m刻みで継ぎ足すことができる。

配置は千鳥配置が標準。

構造計算をする場合には、実験により得られているN値と引抜摩擦力との関係式から、鉄筋補強土工法の計算手法を用いて段数・定着長を定める。

地下水位低下高は、現場状況に応じて技術者が定める。
排水補強パイプの機能説明 (崩壊原因を除去し、地盤の「体質改善」をする工法です)
排水補強パイプの機能

1)地盤の締め固め
・打撃圧入するため、周辺地盤が締め固められます。
・崩壊時に発生する体積膨張(正のダイレタンシー)を抑制し変形を拘束します。
・疑似擁壁を構築します。

2)地下水排除
・地下水位を低下させます
・地震時の過剰間隙水圧を消散させます

大地震時に機能した例

大地震で発生した盛土崩壊
排水補強パイプの他工法との比較表 (安価でかつ施工が容易です)
地盤補強は従来、鉄筋補強土工法などで行われ、地下水排除は別途、集水ボーリング工で行われていました。

排水補強パイプは、その両者を同時に行いますので、極めて合理的・効率的です。

また、施工に特殊技術は必要ないため、地場の建設業者さんでも十分施工可能です。
設計資料等 (周面摩擦力=14N-31 kN/m2、ただしN≧3、の実験結果)
設計資料

構造計算書(例)

周面摩擦の実験結果

積算例
製品についての詳細は、千代田器材の排水補強パイプホームページへ
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技術的なお問い合せは、有限会社太田ジオリサーチのホームページから