宅地所有者等からの相談、購入予定者への助言

一般の方のための無料相談室 無料相談の結果は、他の方の参考にもなりますので、個人が特定できないようにして公表することがあることをご了解の上でご依頼下さい。また回答の期限設定などには応じかねますのでご了解下さい。
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スーパー堤防(盛土)が計画されているが災害が起きないだろうか?(2006.9)【東京都】
Q:NHKスペシャルをみて、自分の住んでいるところがスーパー堤防の建設予定地になっているのだが、宅地が盛土になることで不安になった。大丈夫だろうか? A:宅地の谷埋め盛土と、河川堤防の盛土を混同されています。スーパー堤防は大規模な盛土を行うわけですが、防災目的の施設ですので、そのことが原因で被害が発生するというようなことは元々回避されているはずです。洪水だけではなく地震時の検討もなされているかどうか、その事務所にお尋ねになると答えていただけると思います。
購入しようと思っている宅地が谷埋め盛土なのだが大丈夫だろうか?(2006.9)【東京都】
  Q:NHKスペシャルをみて、いま話を進めている宅地購入が不安になった。谷を埋めた盛土地にあるのだが、地震の時に大丈夫でしょうか?

(添付資料)
  ・造成前の地形図
  ・造成後の地形図
A:形状条件から簡易判定すると、地震時変動確率は20%以下となりますので安全ではないかと思います。ただし、盛土は人工の土構造物ですので作り方が雑だったりすると問題が起きる場合もあります。
さらに、盛土は地震時滑動崩落だけが懸念事項ではありません。切土盛土境界部の不同沈下、盛土厚の変化が大きい場合の沈下量の不揃い、風化しやすい軟岩盛土材に起きる浸水沈下などもあります。
また、海溝型地震についてはデータが少なく現在明確な判定手法はありません。
盛土が地震動で流失してしまった長岡市高町団地 2004年10月23日 新潟県中越地震発生

山古志村の宅地地盤災害写真

宅地が地震時に安全かどうかは、その後に人生に大きな影響を与えます。
■海岸段丘上に家屋を建てたいが、津波の心配は?(2004.10)【神奈川県】
Q:風光明媚なところに家の購入を考えています。海岸段丘の端で海に近いのですが、津波の心配は? A:津波のハザードマップを取り寄せてください。想定されている津波の高さよりも段丘崖の高さの方が大きいかどうか確認してください。また、津波は駆け上がって来ますので、ある程度余裕があったほうが良いと思います。海岸段丘の端であれば、地震時の斜面崩壊に対して予防をしておいてください。
■ハザードマップで浸水地域になっているが、家を建てるときの留意点は?(2004.9)【鳥取県】
Q:行政から配布されている洪水ハザードマップをみると、浸水地域になっていた。家を建て替えようと思うが配慮することは? A:浸水地域になっているところが、今後集中豪雨等によって再度水につかる確率は高い。浸水があることを想定し、基礎を50cm〜1m嵩あげすることによって、被害の程度は大きくかわるので、建て替えのときに配慮するとよい。沖積平野はすべて洪水によってできていますし、堤防をいくら強化しても自然のやることには所詮かないません。
また、谷の出口から扇状に広がる地形(扇状地)をしていれば、そこには確実に土石流がくることを知った上で回避対策をして住む必要があります。
自治会の方々に説明する太田@太田ジオリサーチ 呉市西谷町自治会との現地調査と助言

個人は言うまでもなく、自治会や自主防災組織の方々でさえ、客観的な防災の評価をしてくれるところを知らない、問いあわせ先がまったくわからない、ということを言われます。これは単に防災技術者の怠慢なので、こういったことに対しても当社では対応しております。
造成地の建て売り住宅を購入したいが谷埋め盛土なのだが(2004.6)【兵庫県】
Q:大阪層群(または神戸層群)の山を造成したところの建て売り住宅を購入しようと思っているが、間取りを見ると欲しいと思う物件は盛土位置にある。どうしたらよいか?自分の家と土地だけは傷まないようにするような工法はあるだろうか? A:相談者の強いご希望により回答は削除させていただきました。
※無償で回答させていただいているご相談内容につきましては、個別案件について特定できないように配慮し掲載しております。本ページの趣旨は、住宅購入についてお悩みの方に情報を共有していただくことを目的としていますので、ご理解をお願いいたします。
六甲山の南側の活断層近くでマンションを建設したいのだが(2004.5)【兵庫県】
Q:六甲山の南側の山麓部でマンションを建設したいのだが、活断層図をみるとこの敷地近くに活断層が通っているようにかかれている。どうしたらよいか?

【デベロッパーの方から】
A:明治前期の地形図を見ると、山側の沢から土石流が堆積した跡が読みとれます。このため、敷地内の断層位置がトレスできなくなっています。直下に断層があるかもしれませんし、ないかもしれません。しかし、厚い土石流堆積物(扇状地堆積物)がありますので、基盤岩はだいぶ下だと思います。活断層が動くときには基盤岩にずれが生じますが、被覆層内は弱いところを選択して通る場合が多いと思います。基礎を剛なものにするなどの処理が必要だと思います。またたとえ直下に活断層がなくても、地震時には震動は大きなものになりますので、マンションの構造はそれに耐えられるものにする必要があります。
丘陵地の戸建て住宅を購入しようとしているが、近くに崖がある(2004.5)【兵庫県】
Q:丘陵地に建て売り住宅があり、それを購入しようと考えているが、地盤の危ない場所かどうかアドバイスが欲しい。 A:丘陵地の地盤は良好なものだが、近接したところに谷が発達した急崖がある。この急崖は明治初期の地形図を見ると谷が奥の方に発達しているようにも見える。急傾斜対策が行われているようなので、過去に崩壊があったのかもしれないので、現地で確かめてみた方がよい。この崖地の近くは見晴らしがよいが、安全な地盤はその崖から離れている側の土地である。
河岸沿いの盛土造成地盤の建て売り住宅の構造(2004.5)【兵庫県】
Q:河岸沿いの傾斜地の戸建て住宅を購入するかどうか迷っている。傾斜地上の盛土地盤に地下1F、地上2Fの戸建て住宅が、短い杭基礎で計画されているが、構造的に不安定そうに感じる。 A:家屋等の構造物の荷重に対しては大丈夫となるように杭基礎が設計されているようであるが、傾斜地上の盛土地盤は、地震時に変動する可能性があるので地山の上に杭先端を載せただけの杭基礎では重心の高い構造物は不安定となる。杭が十分な引抜抵抗も発揮できるところまで根入れ長を深くした方がよい。
崖地につかう植生工やモルタル吹付工の工事費(2004.5)【兵庫県】
A:崖地に草を生やしたり、コンクリートで固めたりしているが、これをやろうとしたらどれくらいの費用を見込んでおけばよいのか? A:施工条件等にもよるが、超概略でいえば、どちらの工法でも1平米当たり5000円かかる。経費込みでその1.5倍くらいを見込んでおけばよい。(施工単価表をFAX)
地すべり防止区域の近くに戸建て住宅を建てたいが、注意点は?(2004.3)【神奈川県】
Q:戸建て住宅を建てたい場所があるが、すぐ近くに地すべり防止区域がある。そこに建てても大丈夫だろうか?何を調べたらよいだろうか? A:地すべり防止区域では、地質調査および対策工の施工がなされているはずです。その際の調査報告書が県の砂防課または所轄の土木事務所にあるはずですので閲覧させてもらい、図面(平面図・断面図)を情報公開法により複写してもらって下さい。地すべり危険箇所の分布図も砂防課にあるはずですので、複写してもらって下さい。その資料をみて助言します。(助言内容は省略)
※地すべり防止区域は地すべり等防止法による規制区域、地すべり危険個所は都道府県が独自の調査で設定し建築申請等の際に十分な調査を指導する区域。
土石流で家が流されてしまった集落跡。水俣市宝川内。 2003年7月20日
 九州北部・中部豪雨土砂災害発生


最近は地震にばかり防災の話題が向けられていますが、水害・土砂災害の方が遙かに発生頻度が高く危険なものです。そしてその災害発生メカニズムは地域によってだいたい決まっています。きちんと自然現象を理解して対応していれば、災害を繰り返さなくてもすむはずなのです。

防災・減災は自助が80%
 共助が15%、公助が5%、・・・くらいです。
 共助も公助も基本的には「発災後」です。減災のための予防に関しては100%自助と言い切っても間違いではないと思います。
兵庫県南部地震で発生した不同沈下箇所に家を建て直したいが(2003.4)【兵庫県】
Q:地震により地盤が大きく不同沈下し家屋が傾いた。ジャッキアップして住んでいるが、家屋を建て直したいと考えているのでアドバイスが欲しい。 A:地盤調査し、造成時の切土・盛土境に位置することが判明。水準測量により、現在沈下はおさまっているが、今後の地震により再度不同沈下が発生する可能性があるので、建て替えるのであれば地山まで杭を打設し、地盤の不同沈下の影響を家屋が受けないようにすることが必要と助言。(参考資料「兵庫県南部地震で実証された造成地盤の危険性」
不同沈下
切土・盛土により丘陵地は平坦なひな壇状に成形されます。そしてどこが盛土でどこが切土か一見しただけではわからなくなります。その境界部は地震が起きるとよくわかります。そこの上だけが選択的に壊れるからです。
滑動崩落(谷埋め盛土の地震時変動)
谷埋め盛土の一部には、地震時に地すべりのように大きく変動するものがあることがわかっています。危険度の判定は比較的簡単にできますので、自己診断してみてください。阪神大震災では、この被災形態が被害箇所の約半数を占めました。
既存不適格斜面が裁判沙汰になりそうだ(2002.2)【大阪府】
Q:約100年前につくられた擁壁があり、その上にコンクリートブロックが継ぎ足されその背面に盛土がなされている斜面がある。隣人(斜面の下)から、危ない斜面なので補修して欲しいと要求があった。要求がのまれない場合には裁判に訴えるということだ。どうすればいい? A:100年ももっているので直ちに危ないわけではないが、斜面構造的には不安定であり、補強をすべきである。結果的に、資料調査から地中の地山分布を推定し、ロックボルト工を施工して安定した斜面に改良した。隣人の方にも納得していただいた。
既存不適格
「既存不適格」というのは,現在の法律では許可されない条件であっても,法施行前につくられた斜面や擁壁などのことをいいます.所有者には,現行法の要件に改善する義務はありませんが,斜面下方に住んでいる人から見れば「怖い斜面」ということになりますし,いったん災害が発生した場合には所有者には民事上の賠償責任がありますので,所有者にとっても「放置するのも怖い」ものです.
空石積み擁壁が危険なので借家人に立ち退いてもらいたいのだが(1998.12)【大阪府】
Q:擁壁が老朽化しており改築をしたいと考えているが、その擁壁の上の借家(原告の所有物件)の住人(被告)に立ち退きを求める裁判を起こしているのだが、この擁壁の健全度と法的な位置づけの鑑定を行ってほしい。 A:鑑定を行い鑑定書を作成しました。結果的に和解されたそうです。
裁判
民事裁判では原告・被告が「納得」するためにいろいろな資料を出し合います。専門家が鑑定すればあっという間に結論が出てしまうことに時間と労力を掛けているように見受けられるケースが多いようです。民間技術者は裁判には関わらないと思われている方々が多いようですが、小企業・個人企業の技術者は気軽に鑑定を引き受けています。技術者の社会貢献になります。しかし、大手の会社は引き受けないことが多いようです。組織が大きくなると、小姑的な人が多くなるためだと思います。
阪神大震災から人々の意識が変わりました。
「家族の安全を確保することこそ人間のステイタス」というふうに。
地震時の液状化で発生した噴砂。形状から砂火山とも言う。 1995年1月17日 兵庫県南部地震発生

地震発生当日から市中を踏査した結果を1月20日にまとめたものです。

今思えば、この地震が都市というものが自然現象に対していかに脆弱化したかということを知らせてくれたのだと思います。一件快適そうにみえる都市には、自然災害の危険性が山ほど内在しています。

この地震で、数多くのことが新たにわかりました。それは裏返すと、起きてみなければわからない自然現象が山ほど残っているということでもあります。科学(特に土木工学)だけを鵜呑みにしてはいけません。科学は後で有識者が評論するためにあるものくらいに考えていてちょうど良いのです。人間の「勘」に基づく災害イマジネーションを高めましょう。
宅地調査研究活動
<日本応用地質学会委員会活動>
  ・1998年調査 西宮・芦屋・神戸
  ・1999年調査 同上
<土木学会委員会活動>
  ・2003年巡検 西宮
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